金崎 敬江
miel

- miel[ミエル] -
東京オレンジ、bird's-eye view、picoLoop%と様々な作品創りに関わり、また、客演、振付、その他パフォーマンスを行ってきた金崎敬江が企画し、振付、構成(時には演出)をする。2010年度発足。
"le miel"はフランス語のハチミツ。甘くて、とろっとしていて、でも天然ものだから赤ちゃんは食べられない。そんな甘い幸せと共に、ちょっと危険を孕んだような作品を。
また「見える」「視える」何かが出せるように。
連絡先(お問い合わせ先):
miel.miel.2010☆gmail.com(☆を@に変えて)



miel(ミエル)#003
『 す き  と お り 』

2014.7.30.wed.-8.5.tue.
@スタジオ空洞(link)


miel(ミエル)#002
『 ま ○ る 』

2012.05.09.-14.
@ザ☆キッチン NAKANO(link)


miel(ミエル)#001
『こ こ  ち   り』

2010.12.23.-27.
アトリエセンティオ(link)

08.29.2016

『 み ち 』舞台写真 その3

舞台に残った二人。
明かりが落ちて、プロジェクターからの映像が流れ
ゆっくりと歩きながら、象になる。
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無言で象として、コミュニケーションする。
鼻を絡めたり、身体をぶつけたり。
そしておもむろに話し始める。
「ただいま」「おかえり」「待ってた」
「ごめん、少し遅くなって、まだ間に合う?」「でも急いで」

象だったはずの二人が、ボーダーレスに違う動物に変化していく。
会話はそのまま続く。
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「服はどうしよう」「どっちでもいいわ」
「荷物は」「いいから、ここに来て」
「わかった」「ほら、早く」「うん。始まる?」「もう」
「どこから?」「始まりは誰も気づかない。でも次に気づいた時」「......本当だ」「それが」「紫の滲む夜」
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「考えてみたんだけど」「何を」
「紫の滲む夜には、君と何を飲むべきか」「ええ」
「でもよくわからなかった」
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「私もぎりぎりまで悩みはしたの」「何を」
「あなたにどんな食べ物を用意して、こんな夜を迎えるべきなのか」
「でもわからなかった」「だって仕方ないじゃない。もう誰も、前に紫の滲んだ夜のことをほとんど覚えていない」
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「そして次に紫の滲む夜がいつ来るのか、誰にもわからない。だからこれが、君と過ごす最初で最後の紫の滲む夜、かもしれない」「そういうこと」
「どこへ行くの」「やっぱり、こんな時くらい、贅沢をしてみようか」
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「大事に閉まっておいたシャンパン」「いいからここにいて」
「離れないで、ひと時も」「......わかったよ」
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「それから、今夜はいつもの下らない質問も禁止ね」「下らない?」
「そうよ。幸せか不幸せか、これまでにして来たこと、これからしたいこと、そういうの」
「それが下らない?」

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「下らないわ。今夜に限っては。ただ、そばにいてくれればいいの」
「承知しました」
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「ずいぶんと滲んできたようだね」「そうね」
「大丈夫なのかな。このままだと目覚めた時には、世界は紫に塗り替えられているんじゃないか」
「私はそれも悪くないと思うけど」
「僕はやっぱり困るよ」「どうして?」
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「楽しみましょう、紫に滲んだあなたと」
「紫に滲んだ君。ねえ」
「何?」「この世界は元通りになるとして」
「ええ」
「僕たちは?明日の朝の僕たちは、それもいつも通りの僕たちなのかな」
「......それはわからない」「やっぱり」
「そしてそれは」「うん」「今は、どうでもいい、とてもくだらない質問よ」
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二人の身体は
様々な変化(へんげ)をして
陸海空を行き来し、途中一平くんは恐竜になったりもし時代を超えて
異種同士でのコミュニケーションもあり、それは時には仲良くなるだけではなく
攻撃的であったりもする。

このテキストは、2010年の旗揚げ公演 miel #001『こ こ  ち   り』の際に
劇団競泳水着の上野くんが書いてくださったもの。
紫の滲む夜、を世界や地球規模のものに進化させたくて、こういう演出にしました。
映像は、あるルールに基づく点の動きが、ループしていって
大きな絵を、世界を作り出す。
それが、二人の演じる動物の身体に、会場の壁面や天井に映し出される。

不思議であるけど、この世界を受け入れるしかない、という暴力性も少し伴ったシーンでした。
これを思いついた時に、この二人の俳優だからこそ成立すると直感。
愛嬌のある二人だからこそ。


テキスト:「紫の滲む夜に」上野友之(劇団競泳水着) 『こ こ  ち   り』提供テキスト

撮影:三浦麻旅子




08.15.2016

『 み ち 』舞台写真 その2

オープニングから続けての最初のシーンは「Yoko」。
ダンスシーンです。

曲が乗り変わり明るくなると
元々引いてあった線から男子がマスキングテープを貼り、横に線を引き始めると
その線を女子が歩きます。
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端に辿り着いて出会う男女。
女子が反対側に歩き出すと男子が後ろを追い
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その後、マスキングテープをもらった女子が
もう二本線を足すと
男子はそこを歩き、大きなアクションでコンタクト。
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行ったり来たり、牽制し合っている中で
飛ぶ佐野くん。

















負けじと飛ぶ一平くん。
この狭い中、二人ともよく高く飛ぶ!
写真ではないのですが、このターンの最後にライン上にて、二人は側転しておりました。
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そして全員で端から歩き始めます。
4本の線。4人の道。
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足を振り上げて進行方向を変えたり
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上方から手の指先で空に線を描いて床の線に触れたり
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michi yoko9.jpg線の上で大きく開き
呼吸してみたり
















伸び上がり、クラウチングスタートになって

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別々の振りに。
ちょっとズレて同じことが起きたり、上下だったり、反対の足が同時に上がったり
違うようで重なる動き。
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それから、綱渡り。
バランスを崩しそうになっているところ。
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そして最初に歩き始めた場所と、反対から
また4人の道を歩き始める。

自分で作った道を歩く。
それぞれの道から、2人の道、4人の道、空間となり
関係が生まれて、また別々に歩き出す。
そんな流れのダンスシーンでした。
ちなみに線以外には足を付かない、のがルールでした。


m:Soul bossa Nostra

撮影:三浦麻旅子